結論から言っちゃいますと「バックミラー、最高です」。
この数十年、メインの移動手段はオートバイでした。通勤でもプライベートでも多少の雨風は気にせずオートバイを使っていました。現在はほぼ在宅勤務になってしまっているため、オートバイに乗る時間もかなり減ってしまいましたが、すっかりオートバイになじんでいる自分にとって、自転車に乗り始めてからとても気になっていたのが「バックミラーがない!」ことです。
「後ろから車が近づいている音がする・・・」と思った時、長年の癖で視線はオートバイならバックミラーが付いているあたりに泳ぎます。「何も無い・・・」まずその瞬間が怖いです。次に首を後ろに向けて後方の確認をしますが、自転車こぎながら後続車が確認できる角度まで後ろを振り返るのって結構難儀ですよね。つられて、腕や体もちょっと動いて振らついちゃったりしませんか?トンネルの中とかだと、近づいてくる音は大きいし、振らついたら轢かれちゃいそうだし、しょうがないので、近づいてくる車を確認することはあきらめて、自分はまっすぐ進むことに全集中。あとは、後ろから来る自動車の運転手が「まともな人」であることを祈るだけです。そんな他者依存の防衛ではあまりにも心もとないので、やっぱりバックミラーを導入することにしました。
調べてみると、市販されているバックミラーは大きく2つのグループに分かれて、一つは自転車に取り付けるタイプで、もう一つはライダーに取り付けるタイプ。
自転車に付けるタイプは、ドロップハンドルのロードバイクの場合、バーエンドの周辺に取り付ける製品が多いようですが、中にはSTIのブラケット付近に付けるものもあるようですね。それに対して、ライダーに付けるものでは手首に着巻いたり、ヘルメットに付けたりするもあります。いずれしても、どうやらこれが決定打というようなものはまだなくて、どの製品もそれなりに使いずらかったりするものの、そこは目をつぶってとにかく何とかして後方の確認をするために利用しているという人が多いように見えます。
そんな状況ですので、私も大きな期待はせずにどちらかというと消去法で選んでみました。まずは、車体に取り付けるものは、以下の理由でやめました。
- 車体の振動を拾ってしまってミラーの中の像がブレブレになってしまいそう
- ブラケットの周辺に付けるものはハンドルの持ち替え等の際に干渉してしまいそう
- バーエンドに取り付けるものはミラーを見るときに視線の移動量が大きすぎて前方の確認が不十分になりそう
- バーエンドタイプは自転車を立てかけるときに邪魔になるというレビューが結構あった
となると、残るはライダー自身に付けるタイプですが、こちらはそんなに製品数が多くなく、見つけられたのは、ヘルメットに付けるタイプ、アイウェアに付けるタイプ、そして手首に巻き付けるタイプの3種類ぐらいでした。その中から(私の感覚で)現実的に使えそうと思ったのは手首に巻き付けるタイプだけでしたね。ヘルメットやアイウェアに付けるタイプは、どうにもこうにも使い勝手や調整が難しそうですぐに使わなくなってしまうと思いました。
そういった過程を経て、アマゾンで買ったバックミラーはこちら。

お値段は私が購入した時点で1120円。万が一ハズれをひいても何とか許容できる金額です。到着後早速使ってみました。ベルクロでずれないようにしっかりと手首に固定するのはちょっとコツが入りますが、イライラしてしまうほどではないです。自転車にまたがってから、化粧用品のコンパクトのようにパカッとミラー部分を開いて角度を調節し出発。

はっきり言います。
「すばらしいです」
コレ、おそらく作った人が考えていた以上に素晴らしい製品に仕上がっているんじゃないでしょうか?何の凝った造りでもなく、ただミラー部分がパカッと開いて角度が調整できるなんですけど、後ろの見え方が絶妙。私の手首や腕の角度と相性がいいのかわかりませんが、後方確認は素晴らしくやりやすいです。バーエンド型で気になりそうだったミラーを見るときの視線の移動量も少なく、ちらっと手元に目をやるだけで十分に後方が確認できます。手首にはめているので人間の身体が振動を吸収してくれていて、像がブレブレで見えないということもありません。ただ、結構な凸面鏡ですので近くのものも結構遠くに見えがちです。まだ距離があると思っていた車にいきなり抜かれて、最初はびっくりしますけど、まあしばらくすれば慣れます。ホント、もうこれ無しでロードバイクに乗ることは考えられません。なんでみんなコレ付けて自転車乗らないんだろう?(理由はカッコ悪いからだと思いますけど。)実際、コレ買ってからコレ無しでロードバイク乗ったことはほとんどないんじゃないですね。
そして、後日談あり。
あまりにも好きすぎて、壊れたときにバックミラーロスにならないために予備を買っておくことにしました。お世辞にも丈夫そうな造りではないですし、この手の中華モノは無くなるときはあっという間に市場からなくなってしまいそうなので。で、amazonで同じ商品を購入しようとしたら同じように見える製品を見つけました。こちらお値段なんと499円。写真では最初に購入したものと同じ製品に見えますが、値段があまりにも違うため、どこか違うに違いないと違いを探してみました。が、どう見ても同じ製品にしか見えません。唯一のそれらしき情報は、安い方の製品レビューで「鏡の部分が銀紙みたいなありえない品質」っていうのがあって、もしかしたら鏡にとっても安い部材をつかっているのかも?と思いました。しかし、そうならそうで5cm直系の凸面鏡を買って張り付ければいいやと、思い切って購入。久しぶりの中華モノのバクチ感でわくわくしながら到着を待ちます。
到着した商品の外観はやはり完全一致。さて、いよいよ鏡部分を開いてみます。うわー、確かに銀紙だよ、これは… 皺が入った何とも鈍い写りの鏡です。が、ふと気づきました。これってもしや・・・保護フィルム?正解。銀紙のように見えたのは実際の鏡の上に貼ってあった保護フィルムでした。鏡の直径とすっかり同じ大きさできれいに貼ってあったので、最初はどこから剥がせるのかわからなかったほど。端っこを爪で引っ掛けてフィルムをはがすと、前に買った製品と同じく綺麗な鏡が現れました。


つまり、1120円で買った製品と500円の製品はどうやらすっかり同じもののようです。(保証はできません。もしかしたら使っている内になにか深刻な違いが発見されるかもしれません)ここら辺が中華モノの奥深さ、醍醐味とも言えるでしょう。すぐさま、2個追加で購入。結果、現在私の手元には合計4個のバックミラーがあります。1個が半年持ったとして2年は安泰。
こっちは500円の方のミラー。製品の写真が1120円の方とすっかり同じなのも味わい深いです。
その間により洗練されたバックミラーに登場してほしいものです。例えばテールライトと一体化した小さなバックカメラからの映像がワイヤレスでハンドルマウントしたスマホの画面で確認できるとか素敵ですね。スマホのアプリをかませることで、アラートを出すとか、後ろから来る車との距離とかの情報も付加できそうです。
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